2012年8月31日金曜日

教育学部臨湖実習

8月27日~31日の5日間、教育学部3年生を対象とした「臨湖実習」が水圏センターで行われました。参加者は6名でした。この実習では、センターの目の前に広がる北浦を調査フィールドに、湖沼に関わる環境科学の基礎をじっくりと学べます。今回のメニューは、次のような感じでした。

<臨湖実習のメニュー>
 

  1日目:カワヒバリガイとドブガイの採集と濾過摂食実験
(クロロフィル量の測定、動物プランクトンの同定・計数なども学ぶ)

2日目:船上での湖沼調査、湖心部と沿岸部での環境要因調査・生物調査など
(環境データ解析、ベントスの同定・計数、ユスリカ幼虫のプレパラート作成など)

3日目:護岸帯とヨシ帯での魚類群集の比較、魚類の食性調査、バーベキュー!
(投網・地曳網・定置網などでの魚類採集、研究室で魚類の同定・計数、食性調査)

4日目:レポート作成&夕方にチャネルキャットフィッシュ駆除釣り大会!

5日目:実習の成果発表会

全日程が晴天に恵まれ、かなりの暑さでしたが、実習生のみなさんがどのメニューにも楽しみながら取り組んでくれましたので、よかったです。実習は5日目の午前中で終わりなのですが、そのあとに居残り志願で日が暮れるまでチャネルキャットフィッシュ(アメリカナマズ)釣りをする人まで・・・。実習生のみなさん、5日間、本当におつかれさまでした。(加)

地曳網を引いているところ

漁獲物に興味津々

投網で魚を採集中

捕獲されたチャネルキャットフィッシュとオオクチバス

2012年8月26日日曜日

外来魚駆除釣り大会にICBが初参加!


JCBといえば国内最大手のクレジットカード会社の略称ですね。では、ICBといえば?・・・

茨城大学 チャネルキャットフィッシュバスターズ(Ibaraki University Channel Catfish Busters)(名前長すぎ)の略称です。ICBは水圏センターの釣り好き&魚好き学生たちが中心になって、2010年に設立した団体です。 

2000年代に入り、霞ヶ浦・北浦では、北アメリカ原産のチャネルキャットフィッシュが大増殖していて、甚大な生態系被害や漁業被害が起きています。ICBでは、どうすればより大きく、たくさんのチャネルキャットフィッシュを効果的に釣れるかを、このナマズの生態を研究しつつ釣技を競い合いながら(?)、調べてきました。例えば、釣り餌の種類(レバー、砂肝、イカ、塩辛、生餌)や釣り方、釣り場所、時間帯による違いなど、だいぶわかってきました。釣れる時期・場所では、糸をたらした瞬間に、釣れてしまうほどです。最近は、センターで行う学生実習のサブメニューで、夕方から駆除釣り大会もやっていました(一番人気メニューの一つ)。

今日は公式の駆除釣り大会(?)へICBが初参加!です。魚の研究で、いつもお世話になっている方々からのお誘いを受けて、ICB会員6名で、次の大会&観察会に参加してきました。 

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夏休み最後の土曜日 釣って調べよう!霞ヶ浦の魚たち!

「外来魚駆除釣り大会&観察会」

開催日時:8月25日 9:00~12:00

開催場所:霞ヶ浦・小野川古渡入(稲敷市)

対象魚:オオタナゴ、ブルーギル、ブラックバス、チャネルキャットフィッシュ

参加資格:霞ヶ浦の魚をしらべ、外来魚を駆除するイベントです。年齢男女問いません。

主催:土浦の自然を守る会

共催:全国ブラックバス防除市民ネットワーク

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9:00に20名ほどの釣り人が、自分たちの好きな釣り方で駆除をスタート。12:00までの3時間、かなりの暑さでしたが、国外外来種のオオタナゴ、タイリクバラタナゴ、ブルーギル、オオクチバス、チャネルキャットフィッシュ、国内外来種のビワヒガイ、ゲンゴロウブナなどのほか、いくつか在来種も釣れていました(大会後に外来魚は駆除、在来魚はその場に放流)。霞ヶ浦にたくさんの国内・国外の外来種が生息していることが、あらためてよーくわかりました。ただ、ICB6名の釣果は、U井さんによるチャネルキャット1尾のみ(T_T)。アウェーだと釣り方が違うので難しい、、、ということを言い訳にして、次回大会まで技を磨くことに。次回にこうご期待です。いろいろとお教えくださった駆除釣り大会関係者のみなさま、今日は、ありがとうございました。(ICB会長)
開催のごあいさつ

駆除釣り中

チャネルキャットフィッシュ(体長40cmほど)

2012年8月24日金曜日

茨城大・信州大合同での比較湖沼学実習

8月20日~24日の5日間、学部2年生以上(院生も含む)を対象とした「比較湖沼学実習(茨城大・信州大合同公開臨湖実習)」が、長野県諏訪湖のほとりにある信州大学山岳科学総合研究所山地水域環境保全学部門で行われました。茨城大からは、私と中里先生が講師で、大学院生3名がお手伝いで、理学部3年生の4名が実習生として参加しました。

この実習では、長野県内の栄養段階の異なる4湖沼(諏訪湖、木崎湖、白駒池、白樺湖)で、環境調査(船上で水温、透明度、pH値、光量子量、溶存酸素濃度などの測定)と生物調査(プランクトンネット、採泥器、投網などによる生物採集)を行い、各湖沼の性質や調査場所での違いなど調べました。信州大学・茨城大学の教員6名が分担して、それぞれの専門分野に関する実習・講義も行いました。実習結果については、最終日にレポート発表もしてもらいました。

私や院生たちには、長野県の山々に囲まれたきれいな湖沼での実習が新鮮でした。ただ、水圏センターがいつも実習を行っている霞ヶ浦・北浦も、実習生たちがさまざまな人為的な環境変化の影響を直に感じたり、平野部の富栄養湖での生物の多様さや豊富さを理解したりするときには、格好の実習地なのだなと、改めて感じました。(加)

諏訪湖の沖帯へ向かうところ

諏訪湖で溶存酸素量を計測中

投網で採れたワカサギ

岸近くの浮葉植物帯を観察



諏訪湖のアサザ群落

諏訪湖の夕焼け


木崎湖にて調査へ向かうところ


木崎湖の湖心











透明度を測定ところ


サーバーネットを振っているところ


地質環境科学実習

8月の20日から24日の5日間,理学部の地質環境科学実習がセンターで行われました.実習では,霞ヶ浦周辺の成り立ちを学んだり,海岸の地形や地層の観察を行いました.実習期間中は天候に恵まれすぎて(?)大変暑い日が続きましたが,最後まで元気にがんばってくれました.(文責:山口)


海底コアの観察
露頭での調査も行いました(暑い・・・)
最後の夜はバーベキューでした



2012年8月3日金曜日

東京湾の干潟で魚類学実習(院生向け)を実施

8月3日に,千葉県木更津市の小櫃川河口干潟で,魚類学の実習(大学院生向け)を行いました.ここは,東京湾で唯一,塩性湿地から干潟にかけての景観が自然に近い状態で残っている場所です.岸から数キロにわたって広がる塩性湿地や干潟で,魚類やカニ類などを採集・観察しました.最後に,地元のお店で,地域の食材利用の勉強も・・・。猛暑のなかでしたが,参加してくれたみなさま,おつかれさまでした.(加)

塩性湿地クリークでの魚類採集

アシハラガニがたくさん!

前浜干潟はかなり広い(2km沖まで干潟)

某店舗の盛りのよい絶品アナゴ丼(付合せにツメタガイも)